母の日イメージ

母の日のギフトに花を

私は子供の頃から病弱で、育てにくい子だったと思います。
母は痴呆の祖母の介護をしながら、私と兄を育ててくれました。
それがどんなに大変な事か、私は自分が子供を産むまで気づきもしませんでした。
自分も親になり、母の弱音を聞いたことがなく、母が体調を崩して寝込むのを見た事もなく、仕事に家事に育児にいつも誠実に取り組んでいた事に気づかされました。
母の日に何かを欲しいと言うような母ではなかったので、母の日に何か特別なギフトを贈る習慣はありませんでした。
たまたま一緒に買い物に行った時、花屋さんの前を通りかかりました。
きれいな黄色のバラの鉢植えがあって、母は足を止めました。
花屋さんのポスターに母の日と書いてあり、母の喜ぶ顔が見たかった私は、母の日を口実にバラの鉢植えをプレゼントする事にしました。
予定に無かったプレゼントに母はすごく喜んで、数年は鉢植えのまま、その後は庭に植えなおして、7年たった今でもバラは実家に咲いています。
小さい頃にプレゼントした絵や、お小遣いを貯めて買ってあげた靴、初めて貰った給料で旅行に連れて行ったこと。
私が忘れてしまったような事まで、母は覚えていて、自分の兄弟や友達に話していました。
迷惑かけてばかりだった私なのに、母の中では幸せな思い出として残っている。
それが感じられて、嬉しいやら恥ずかしいやら。
もうずいぶん年をとってしまった母が生きている間に、もっともっと、本当に幸せだと思って欲しいです。
私にできる事は何があるだろう、どうしたら喜んでくれるだろうと、母を思うたびに考えます。
遠くに嫁に来てしまい、なかなか会えずに寂しい思いをさせている母に、今は毎年花を贈っています。
気まぐれにあげたバラを何年も大切にしてくれる母。
親不幸ばかりの私をずっと変わらず思ってくれる母。
つらい事も悲しい事も顔に出さず笑っていた母。
私も母のように強くなりたいけれど、なかなか上手くいきません。
母にもっと喜んでもらいたい。
私にとって母は神で世界をくれた人です。
母はあまりに偉大で、暖かく、母を超える事なんて一生できないと思います。
母の日は私のように、ちょっぴりひねくれていて、素直にプレゼントを渡せない人間には、ちょうどいい照れ隠しの口実になる大切な日です。
毎年新しい花が増え、母のまわりに沢山の花があふれ、母が笑い、喜んで、幸せだと思ってもらえれば、それはそっくりそのまま、私の幸せなのだろうと思うのです。

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